当社は、2024年10月10日開催の取締役会において、海外グローバル大手航空機関連メーカーとの航空機関連部品の製造・販売に関する長期契約(以下、「本契約」といいます。)を締結することについて決議するとともに、本契約を締結しましたので、下記の通りお知らせいたします。
記
1.本契約の内容及び締結の背景
本契約は、海外グローバル大手航空機関連メーカーに、商業用航空機関連部品を当社が製造・販売するための長期契約となります。当社は、本契約に基づき、関連する航空機部品の生産に必要な契約部品の一定割合を契約期間にわたって供給する予定です。
航空機関連生産におけるグローバルリーディング企業である当該企業は、拡大する航空機需要に対応するため、生産能力の拡大を進めておりますが、生産拡大に対応するためには、部品を供給出来るサプライヤーが不可欠となります。他産業と比較しても、高い品質水準が求められる航空機関連部品の量産には、サプライヤーにも高い技術力や品質保証力が必要となりますが、当社の主要事業であるLEAPエンジン部品の量産実績に加えて、技術開発に基づく提案を評価頂き、この度、当該部品の製造・販売に関する契約を締結することとなったものであります。
当社は、商業用航空機として世界で最も受注残がある仏Airbus社製A320neoファミリー及び米Boeing社製737MAXシリーズ用の航空機エンジン「LEAP」に搭載されるチタンアルミブレードの量産加工・販売を主たる事業としておりますが、当該事業への依存度が高いことを事業上のリスクと認識しております。本契約の締結により、LEAPエンジンではない、他の航空機関連部品の量産化を実現することで、事業ポートフォリオの拡大を目指してまいります。
2.本契約の概要
① | 供給品目 | 商業用航空機関連部品 |
② | 契約(供給)期間 | 2026年~2036年 |
③ | 供給開始時期 | 2026年1月~6月頃(予定) |
④ | 契約先 | 守秘義務契約に基づき契約先名は非開示といたします。(当社の間に開示すべき資本関係、人的関係はございません。また、関連当事者間取引にも該当いたしません) |
⑤ | 供給量 | 最終製品の生産に必要な契約部品の一定割合を供給 |
⑥ | 取引通貨 | 米ドル |
⑦ | 材料調達形態 | 契約先からの無償支給(予定) |
3.本契約に関連する設備投資の内容
当社は、2024年9月18日付「商業用航空機関連部品の量産に向けての設備投資(固定資産の取得)に関するお知らせ」にて開示した通り、本契約に伴う航空機関連部品生産のため、本社工場内において、設備投資を行う予定です。当社は、当該部品の量産技術を確立し、最適な量産体制を整えることにより、2026年6月期下期に、当該航空機関連部品の量産販売を開始することを目指してまいります。なお、当該設備投資の概要は下記の通りとなります。
① | 設備概要 | 生産設備(マシニングセンター、研削盤、特殊工程用設備等)、検査装置(非破壊検査用装置、三次元測定機等)等 |
② | 生産品目 | 商業用航空機関連部品 |
③ | 場所 | 栃木県足利市寺岡町482-6(本社工場内) |
④ | 投資予定額 | 1,700百万円 |
⑤ | 投資開始時期 | 2024年9月 |
⑥ | 投資完了時期(予定) | 2025年9月予定 |
⑦ | 取得資金 | 自己資金 |
※設備毎に購入相手先は異なりますが、国内外の一般事業法人からの購入を予定しております。当該相手先の概要につきましては、相手先との守秘義務により公表を控えさせていただきます。なお、一部設備の購入予定先は当社の関連当事者(当社の主要株主の子会社)に該当いたしますが、取得価額等については公正な手続を経て決定しており、その他の設備の購入予定先とは、記載すべき資本関係、人的関係はありません。
4.今後の見通し
本契約に伴う量産品の供給開始は、2026年6月期下期頃を予定していることから、2025年6月期の業績に与える影響は軽微であります。なお、当社は2024年6月に竣工した新工場においてLEAPエンジン以外の別の航空機エンジン部品の新規量産立上げを進めておりますが、当該案件と、本契約に伴う案件の合計で、2027年6月期に3~5億円程度の営業利益の拡大を見込んでおります。
以 上