【№004】イメージと違う!? DX時代だからこそ製造現場と協働するデジタル部門のご紹介

Hello! Everyone、今回はAeroEdgeのデジタル化を推進しているITビジネス部からお送りします。ITビジネス部の取組みと、デジタル化を実践するにあたってその部門が大切にしている思いについてご紹介します。

 製造業でのITやデジタルというと、Industrie 4.0、サイバーフィジカルシステム(CPS)、スマートファクトリー、製造業DXなど様々な用語が連想されます。それら用語に共通の定義はないため、読者を混乱させてしまう可能性を危惧しながらも、ひとまず言葉の定義は気にせずに話を展開することをご容赦ください。AeroEdgeは物理的な生産工場を持つ製造業です。そこで日々研鑽している生産現場力とデジタルを融合した「AeroEdgeCPS」の実現を全社一丸となって目指しています。よくリファレンスされる「水平統合」と「垂直統合」の図を踏まえ、AeroEdgeで実践するいくつかのデジタル事例を簡単にご紹介します。
最初に取り上げる事例は、AeroEdge独自の製造実行システム(MES)です。AeroEdgeが担う航空機エンジン部品の生産では、航空業界特有ともいえる多種多様なトレーサビリティデータの記録と半永久的な保管が求められます。その実現には、製造工程の随所で発生する様々な記録をシリアル番号と確実に紐付ける必要がありますが、市販の生産管理ソフトウェアをそのまま使用すると、現場カイゼンで洗練された作業スピードと相反するITシステムとなってしまいます。これを解決するために、数クリックの入力で手間なく必要なトレーサビリティデータを自動的に紐付け、即座にデータベースへ記録し、ネットワーク上で安全に保管するトラベラーペーパーレスシステム(名称「EdgeTraveler」)を独自開発しました。それら製造記録はビッグデータとなり、様々な軸でデータを加工・集計し、QCDに関する迅速な意思決定を支えるKPIダッシュボードとしても活用しています。EdgeTravelerシステムについては、別途ご紹介予定です。
システムアーキテクチャーのコンセプトは、バックエンドの基幹業務はERPパッケージを適用し、UXが求められるフロントエンドは内製開発です。航空業界の厳しい品質要求を遵守しながら、超量産の中で1秒、1歩の削減を追求するAeroEdgeにとって、ユーザビリティ、トレーサビリティ、セキュリティの3つのティを兼ね備えたシステムとなっています(笑)。その他、500ms単位で稼働状態を収集するビッグデータ対応型の設備ネットワーク、スマホ/4G時代の恩恵を受けたデジタルワークプレイスを可能とするERPシステム、それらを支える強固で安定したITインフラ基盤(ネットワーク、セキュリティ、高信頼サーバ、BCP)も運用しています。

更には、中小企業庁及び独立行政法人中小企業基盤整備機構が実施する「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金〔ビジネスモデル構築型〕」に採択され、社内実践で確立したデジタル業務の知見やノウハウを強みに他製造業を支援するDXコンサルティングを提供しています。
ご参考)ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金〔ビジネスモデル構築型 〕採択のお知らせ
https://aeroedge.co.jp/news/newsrelease/599/

創業から6年、100名規模の金属加工業としては、デジタル実践を積極的に進めている企業の1社と言えるのではないでしょうか。私たちには、これら取組みを行うにあたって重視する思いがあり、それは「ITビジネス部」という部門名に込められています。ITをテクノロジーではなくビジネスとして捉えること。これを部員一人一人が大切にし、ITエンジニアであっても売上や利益の最大化、市場優位性の強化、顧客満足度とブランドの向上を常に意識し、更には新しい事業をも創造していくことで会社の成長に貢献するビジネス部門となっていきたい。そのような思いを胸に、今日も工場内のデジタル化を推進しています。

 当部門のいくつかの特徴を挙げます。
 ・現場に寄り添うUXを追及し、ユーザーニーズへ即応できる内製開発を推進
 ・要件定義はユーザー部門と同じ立場で策定(ITも現場に入り込んで積極提案)
 ・新システムの展開や導入教育もユーザー部門と一体で推進
 ・データ分析では業務特性に相関する特徴量の発見まで内製で実施
 ・自社実践で培った強みを活かして新事業の創出に挑戦(ゼロイチ)

ITビジネス部は、20207月に課として新設され、その後の成果と実績が認められ、20221月には部に昇格しました。その責任者である執行役員CIOの徳永は、米国の大学でコンピューターサイエンスを学び、帰国後はプログラミング、ITインフラ、プロマネといったSEスキルをベースにしながら、DXソリューションの実践、新規サービスの創出、AIスタートアップ企業の日本事業統括を経験してきました。部員は20代と30代という若いメンバーで構成され、エネルギーに溢れています。徳永が20年以上かけて培ってきたITビジネス経験を部員に余すことなく伝承し、日々レベルアップを図っている職場環境です。私たちが目指す姿の実現にはまだまだ程遠いですが、「ITでビジネスを革新する」という思いを持つメンバーと一緒にAeroEdgeCPSを作る仲間を募集しています。
興味を持っていただいた方は、AeroEdgeの採用担当までお気軽にご連絡ください。では、また次回!

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