【№026】環境・保全課の活躍をお見せします!~クーラント供給の自動化~

こんにちは。AeroEdgeのコーポレート本部 広報担当Tからお送りします。
今回は2023年1月に稼働したてほやほやの、クーラント自動供給をご紹介したいと思います。

工場の一画に新設されたクーラント供給システム

 

“クーラント”は様々な業種で耳にすることがあるかもしれません。一般的には“冷却液”を意味しますが、金属加工では切削油を指すことが多く、AeroEdgeでもチタンアルミ材を工具で削る切削工程において、工具とチタンアルミ間の潤滑や冷却、切りくずの洗い流しなど、欠かすことのできない存在です。

このクーラントは工場内にたくさんある切削マシンのすべてで、毎日一台あたり40~50リットル使用されています。これまでは手作業で供給しており、クーラントの供給だけで一日を費やしてしまうほど、時間のかかる作業でした。
以前のブログ(#23 AeroEdgeらしい品質保証システム。従業員が導入しました!)でご紹介した通り、AeroEdgeでは「人には成長できる仕事を」という言葉をよく耳にしますが、このクーラント供給も“機械ができる仕事なのでは”という意見が出ていました。
そこでAeroEdgeの環境・保全課のメンバーが立ち上がり、自動供給システムの設置に動きました!

実際に自動化を主導した保全課のTさんにお話を伺いました!
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・自動化に至った背景は?
 クーラント供給は、毎日ドラム缶を何往復も運んで工場内のすべての機械に給油し、かつ事前に希釈するなど、とても手間のかかる作業でした。またクーラントが切れてしまうと加工が停止してしまうため、生産にも影響があります。多い時には1日2回作業が必要になり、自動化の必要性を強く感じていました。

・どのような部分を担当しましたか?
 このような仕組みで供給する、という素案作りから、バルブや継ぎ手、ホース、圧力計、水位センサなど必要な部材の選定も行いました。スケジュールの都合から組み上げを自分で担うことはできなかったのですが、イチから作り上げる楽しさがありました。

・ゼロからイチを成し遂げる難しさは?
 全てにおいてエラーを完全になくすことは極めて難しいのですが、保全という性質上それを限りなく低くする必要があります。例えば万が一液体が溢れてしまわないように、3重で検知する仕組みにしています。また途中で導入しているフィルターも、メンテナンス性向上のために2個設置しています。ですがこのような仕組みにはコストもかかるので、そのバランスを見ないといけません。また工場内にドラム缶を常時配置することになるのでできるだけコンパクトな設計にしたのですが、コンパクトすぎて配管が難しいと言われてしまいました。

・設置後の課題はありましたか?
 希釈液をくみ上げるポンプの振動が隣の部屋に予想外に伝わっており、異音による一時的な労働環境の低下につながってしまいました。幸いこれは異なる素材のホースに付け替えることで対応出来ました。また工場内は空調管理されているとはいえ、夏は室内が少し暑くなります。冷たい配管と温かい工場内空気の温度差で結露ができないか懸念しています。作業者や通行する人に水が垂れてしまうと問題ですよね。また現在は自動化と言いつつ手動バルブも使用している箇所があるので、今後段階的に完全な自動化を目指しています。
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工場内に配備されたすべての切削マシンに、先ほどのドラム缶から吸い上げられたクーラントが背面に設置された配管を通して供給されています。

全ての切削用設備の背面に配管が張り巡らされています

 

また希釈した水の量もモニタリングされているところに筆者Tはとても驚きました!一見流量のモニタリングは必要なさそうな気がしますが、使用する水のコストの見える化につながっています。ランニングコストの低減はこのような努力からも生み出されているのですね。

環境・保全課のお仕事ですが、また次の機会にご紹介します。

では、また次回!

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